2020年01月13日

歴史モノの外国映画を2つ。「ダンケルク」と光州事件「タクシー運転手」

ここらへんで、自分がよく観るタイプとは別の、歴史モノの映画を2つ観てみることにしました。

一つ目は2017年の「ダンケルク」(原題:DUNKIRK)

第二次世界大戦中、ドイツ軍からの攻撃を受けて、フランスのダンケルク海岸からイギリス本土へ帰還する状況を、陸・海・空の3視点から描いた作品。1940年の出来事。

言葉はほとんど使わず、状況の説明は数少ない出演者のセリフに限られ、緊迫したシーンを、次々と画面を切り替えながら描く。誰も説明してくれないが、銃弾は迫ってきているし、危機的状況だから逃げなきゃいけないのはわかるが、どこへどうすればよいのかは視聴者はわからない。もちろん、実際の兵士たちもわからなかったわけで、それが恐怖を掻き立てるという。

なかなか気の休まらない作品でした。それがいい。



次は、韓国の「光州事件」を描いた「タクシー運転手 約束は海を越えて」(原題:택시운전사)。
20181209_taxidriver.jpg

こちらは1980年の出来事であり、僕が生まれたのは1979年なので、比較的近年の、割と近い場所で起きた出来事。
というか、リアルタイムな出来事として、香港ではデモが発生中なので、より近い出来事として捉えなければならない。

主人公のタクシー運転手は、妻を亡くし、子供を抱え、自らの生活に精一杯で政治には無関心。
そんなタクシー運転手が高い報酬に飛びつくように、外国人記者の客を光州まで連れていく。

当初は、デモ学生にタクシーのミラーを壊されたと怒り心頭だったり、自らのサウジアラビアでの仕事の経験から「韓国ほど暮らしやすいところはないだろう」と学生デモを小馬鹿にしていたところから、様々な現実を目の当たりにすることで、外国人記者の使命を理解し、光州のタクシードライバーたちと共感し、自らの使命も自覚して行動を起こし始める。

上のダンケルク同様に、ハラハラするシーンが連続します。
光州市へ向かう道路を封鎖する軍人。市民と軍との衝突の最前線での命がけの行動。野戦病棟さながらの病院。私服軍人に追いかけられ、命からがら逃げてくる。

ダンケルクと違うところは、封鎖された道路の向こう側の町では、情報封鎖により偽ニュースが流され、何も知らない市民が何気ない日常を送っていること。普通に朝飯を食べ、市民を暴徒と認定するニュースが流れ、お土産を買い、家族に電話も掛けることもできる日常が送れる。そこから再び、タクシー運転手は光州市へ戻る。その温度差みたいなものが描く恐ろしさもある。



posted by ayacy at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 映画