INASOFT 管理人のひとこと

以前、Twitterで「初心者のいう”何もしていない”は、ここまでやったものまで含まれる」というのが回ってきたことがありました。

最近流行の、海外の怪しげな広告からダウンロードされるソフトを、画面に出てくる承諾メッセージに承諾の上、インストールしちゃった場合も、「何もしていない」に含まれるようですし。

私もフリーソフトのサポートをしていて、「セットアップファイルをダウンロードしてインストールして、それ以外は何もしていない」と言っていた人が、何度か繰り返し状況を聞いている内に、アイコンをダブルクリックしたり、キーボードから色々入力をしていたりという現状を吐露し始めたときにはビックリしましてね。2回聞くと、2回目で状況が変わるんです。サポートにとってこれほどやりにくいことはありません。

なので、ソフトのサポートをしていて「何もしていない」「○○以外は何もしていない」という発言は、まずは疑ってかかるようにしています。

そんな中で出てきた話。

質問者は、あるフリーソフトの作者さんなのですが、その人も、「『マウスのお供』をインストールしただけで何もしていないのに、画面の表示がおかしい」というようなことをおっしゃっておりました。
しかし、どう考えてもそれは、とあるむちゃくちゃな設定をキーボードを押すことにより行った場合にしか起こりえず、また、上記の通り「何もしていない」という発言は信用していないこともあり、根気よく、そこへたどり着いた経緯を聞いてみました。

するとどうやら、そのフリーソフトの作者さん、

• その時のインストールは、２度目のインストールだった
• １度目のインストールの際、何かしらの設定をやったかもしれない

というところまで白状しはじめまして、どうやら「インストールしただけで何もしていない」から「何かしたかも知れない」へ変化しました。

もしや？と思い、その方が公開しているソフトをいくつかしらべたら、なんだか、当該ソフトによく似たソフトが置いてあるんですね。インタフェースがよく似ています。うーん？これは？

その後、どうしてそういう「おかしな設定」をしてしまったのか、根気よく、その作者さんに確認してみたところ、当該ソフトへの設定に対する挙動を調べていた、とのこと。
何でそんなことをしていたのか？　もしかして、私のために、私の知らないところでデバッグでもしようとしてくれていたのか？と聞いてみたら、「ソフト作りで模倣したくて、その過程で挙動を調べたくなったから」「もし気に障るようであれば、模倣したソフトは公開を取り下げたい」とのこと。
なんか、とんでもないところに、話が発展してしまいました…。

デフラグマニア騒動以来の、パクリ事件の再来か・・・！？

とりあえず、「ソフトウェアにせよ文学作品にせよ、発展の歴史は、模倣と改良から始まるし、今回は模倣したと言ってくれたし、別に取り下げなくて良いです」ということを伝えて、無罪放免としたわけですけどね。

その後もそのソフトはよく似た状態でバージョンアップもされているようだし、せめて「このソフトを参考にして作りました」とひとこと載せておいてくれ、ってくれいは言っておいても良かったのかな、と、ちょっと後悔しています。