2015年04月27日

悪質ダウンロードボタン広告で埋め尽くされたsourceforge

先日、ノートPCのセットアップをしているとき。

メイン環境と同じく、テキストエディタとして「サクラエディタ」をダウンロードしておかないとなと思い、公式サイトのリンク先のsourceforgeに行ったら…僕は単に、サクラエディタをダウンロードしたかっただけなんですけどね。このダウンロード画面は、なんとかならんのか。

sf_sakura.jpg

本物のダウンロードボタンはどれ???
(正解は小さいリンクを見つけ出すか、5秒間待てば良い。多分、リンクを見つけるのに5秒以上かかるかも)

sourceforgeの管理者は、自サイトを見ているのかな? 見ているのなら、この異常さに気づかないかな。
広告配信主はgoogleですな、これは。

うちのサイトは広告収入を得ているサイトではあるんですが、こういうのが平然と放置されている現状があると、「アドブロックとかμブロックとか入れるなや!とか、堂々とは言えなくなってくる。

この件をTwitterでつぶやいたところ、恐ろしい勢いでリツイートとお気に入りされましてね。みなさんも、かなり関心が高い事項なんだと思います。

こんなでは、サクラエディタの原作者も、sourceforgeにソースを預けたことを後悔してしまうんじゃないでしょうか。

そういえば、2年前に例の件で、INASOFTがソフト更新を一時停止したとき、「停止するくらいならsourceforgeに預けろよ」みたいなことを言われた方がいらっしゃったんですけど、預けなくて良かったと心の底から思えてくるよ。

こういう事情があるから、一部の企業において、フリーソフトのダウンロードを一般社員にさせず、情報システム部門が一旦ダウンロードしたものを使わせる制度を採用しているってのもわかる気がする。フリーソフトのダウンロードって、すごく難易度が高いもの。悪質トラップ広告が多すぎて。

しかしまぁ、考え方によっては。ある意味、sourceforgeに預けた時点で、初心者除けになるとも言えるかもしれませんな。初心者ではダウンロードリンクまでたどり着けないので、ソフトを使用するどころか、問合せ先すらわからない・・・みたいな感じのことは可能なはずだ。

もう、イライラするというか、わからない人にはクソゲーだし無理ゲー。

関連して。この話題もついでに書いておこう。

ウィキペディアについて、たまに、「しつこい寄付表示」を行うんですね。これ、定期的にするくらいなら、広告表示でもすればいいのに・・・とか思った時期もありました。

が、ここで述べた、ダウンロードサイトを狙ったダウンロードボタン型詐欺広告のことを考えると、ウィキペディアを狙った悪質広告が誕生するのは時間の問題です。

そ の場合、きっと、ウィキペディア運営元は、大量の「悪質広告を除去するボランティア」を連れてこないといけなくなる。あるいは働き手を雇っても良いが、そ れは広告費用の中でペイできないといけないでしょう。ウィキペディアの平和性を守りたければ、やっぱり寄付による維持が大事なんだろうなと思えてきます。

あるいは本気で、Googleのような広告配信業者が、悪質広告の締め出しに乗り出すか…かな。
ウィキペディアみたいな大きくて皆が使うようなサイトで、悪質広告問題がフォーカスされれば、この問題に取組むGoogleの姿勢も、もっと積極的になるのかもしれない。

頼んますよ! Googleの社員の皆さん!



【追記・修正 4/29 08:10】

ここらへんについてTwitter上やコメント欄などで詳しい話を聞いたところ、sourceforge.net (北米) の担当者は北米向けの悪質ダウンロードボタン型広告の取り締まり(ブロック)をがんばって行っており、sourceforge.jp (日本) の担当者は、日本語の悪質ダウンロードボタン型広告の取り締まり(ブロック)をがんばって行っているそうです。
(したがって、北米の人がsourceforge.netを訪れれば普通の広告が表示されるし、日本人が sourceforge.jp を訪れれば普通の広告が表示されます)

ただ、ああいった悪質ダウンロードボタン型広告は各国語向けにローカライズされて配信されており、例えば、北米の人には日本の悪質ダウンロードボタン型広告が表示されない(認知されない)という事態が発生しております。

サクラエディタ等のソフトはsourceforge.net(北米)の方に置いてあります。
(sourceforge.jp(日本)にもミラーが設置されているが、あくまでもミラーであり、検索結果として表示される順位は下の方)
そのため、日本人でも、sourceforge.net(北米)を訪れる機会が多い事になります。

上に書いたとおり、北米の担当者には、sourceforge.net (北米)で表示される日本語にローカライズされた悪質ダウンロードボタン型広告が認知されていないため、ブロックもされておらず、日本人の閲覧者には悪質ダウンロードボタン型広告が表示されてしまうことになります。

そのため、北米の担当者がどんなにがんばってsourceforge.net (北米)の広告を監視しても、日本の担当者がどんなにがんばって sourceforge.jp (日本) の広告を監視しても、日本人が sourceforge.net (北米) を訪れた際には、日本語の悪質ダウンロードボタン型広告が、依然として表示されてしまう、という努力の甲斐がむなしい結果が表れてしまっている、ということになるそうです。


また、ブロックについても大変な苦労があります。

悪質ダウンロードボタン型広告は、毎回、色や形が非常に似通った物(場合によっては全く同じ物)になっていますが、別の日のブログでも書いたとおり、全て異なる広告として配信されており、飛び先のURLも2つのランダムな単語を組み合わせたものが毎回指定されており、また、Adwordsアカウントも作り直しされた物になっております。

そのため、広告単位でのブロック・URL単位でのブロック・アカウント単位でのブロックのいずれも、通用しにくい物となっています。
しかもその配信タイミングは、多いときで1日3回。一度に様々な図柄・様々なURL・様々なAdwordsアカウントで配信されます。カテゴリについても、どこに属しているのかわからず、ブロックするのも一苦労です。


なお、この手の悪質誘導広告は、たいていが各国通貨で設定可能な最低金額に近い単価に設定されているんだそうで、つまりどんなにクリックされても掲載サイト側にとって収益になりにくいし、配信会社であるGoogleにとっても収益になりにくいはず。

にも関わらず、Googleが積極的にこうした広告を取り締まらない背景には、何があるのか。

ここらへんは、非常に謎です。

もしかすると、取り締まりをするべきGoogle社員が、裏で悪質誘導広告主と繋がっていて、癒着みたいな状態になっていないか・・・というのが気になるところです。そうでないことを祈るばかりですが、もしそうなら、インターネットはどんどん悪い世界になっていってしまいますね。怖いです。


事の背景にはもう一つ、Google Chromeが窓の杜やVectorに掲載されているソフトに対して、あまりにもアグレッシブに警告表示を行っているという問題もあります。たしかにそういった疑い例もあったり、過去に実際に黒判定だったソフトが皆無ではないですが、それでも、無罪のソフトの巻き込まれ方が酷すぎる。

一般的に疑わしきは罰せずという言葉がありますが、Google Chromeの場合、疑わしきは罰するを通り越して、全部罰するみたいになっちゃっていませんかね。

参考:窓の杜 #モリトーク 第125話「誤検出問題の再来

その一方で、今回問題になっているような悪質ダウンロードボタン型広告であるとか、Google Playに置かれている「あなたのスマホの電池がヤバイ!」「Androidが危険に晒されている!」みたいなソフトにリンクする広告については、ものすごくスルーされているような感じがします。これらの規制に対しては、Googleは極めて消極的な姿勢になっていると見えます。

Googleが現代のインターネット社会において覇者的な立ち位置にいるのは、おそらく自身も意識していることだと思いますが、こういう、かたやアグレッシブに規制し誤検知・誤検出・冤罪を乱発し、一方で不正広告に対しては消極的な姿勢で詐欺被害者の数を増やすという、ダブルスタンダードな状況は、ちょっと、どうかと思います。


【追記 4/30】

この件でAdblockとかμブロックを入れれば全て解決だとか書いている方がいたんですが、それはあまりにも乱暴な解決だと思うんですね。このサイトもそうですが、広告収入を得ているサイトなので。
閲覧者にとっては解決できているのかもしれないけど、それはただ、フリーライドをしているだけで、サイト管理者にとっては逆に深刻な問題をもたらしています。

私が上記を解決策に挙げられないのも、それが理由です。
中には私自身にもそれを勧めてくる方がいらっしゃるんですが、ちょっと、堂々とそれを言われてしまうと、私としては悲しくなりますね。もうちょっとこっそりと、せめて申し訳なさそうにフリーライドソフトを使ってくんないかな。全く悪びれないってのも…。ある意味、そういうソフトだって、サイト管理者にとっては「悪質フリーライドソフト」と呼び、忌むべき存在なんですから。

サイト管理者を除け者にして万事解決とか言われましても、それはちょっと、違うと思います。
(以前、ある作品の作者がファンレターを受け取ったので中身を見てみたら「あなたの作品のファンです。あなたの作品は違法コピーですべて見ました。今後もタダで見させて下さい」みたいなことが書いてあってゲッソリ…みたいな話を聞いたことがありますが、気分としてはそれと同じ)

某ソフト紹介サイトさんでは、自らのサイトには広告を設置しつつ、自分自身は悪質フリーライドソフトを使うというダブルスタンダードをやってらっしゃる方もおるらしいとお聞きしています。本来であれば糾弾したいところですが、こうした悪質ダウンロードボタン型広告の件とかを鑑みるに、なかなか批判することもできないというのもまた実情です。悪質ダウンロードボタン型広告から身を守る手段なんだと言われてしまえば、それ以上は追求できない。

なにせ、この悪質ダウンロードボタン型広告は、「ちょっとやりすぎ」のレベルを超え、「詐欺」か、あるいは各国語ローカライズの状況や非常の多くのアカウント・URLを日々生成し利用していることから「国際組織的犯罪」の臭いすら感じるものですから。大陸系の悪質企業とか、テロの資金源の温床になっていることすら考えられます。

また、悪質業者以外が広告出稿していないのではないか、という御意見も見えましたが、悪質広告をブロックすれば通常広告が見えてきますので、そんなことはありません。
ただ、悪質広告が1日3回の恐ろしいペースで出稿され、そればかりがクリックされることで、価格帯的(悪質広告は最低価格帯に設定)にもそうした広告ばかりが出続ける状態になる(Googleのシステム上の自動的な表示選択の仕組み)という問題が絡んでいます。

よって、適正価格で通常広告を出稿しているのに、なかなか表示できないという、出向者側の被害者もいるというのを、忘れてはなりません。


【追記 5/17】
今日時点では、悪質ダウンロードボタン型広告は表示されなくなっているようです。
また、GoogleAdの広告プレビューを見ても、新規の悪質ダウンロードボタン型広告は出稿されていない様子。
もしかすると、Google側でなんらかの対策が取られたのかも知れません。

ただし、悪質誘導型広告は、悪質ダウンロードボタン型広告だけではありませんから、サイト運営者は引き続き、新規出稿広告に対して、厳しい監視を続けていく必要はあるかと思います。

posted by ayacy at 00:00 | Comment(9) | TrackBack(0) | サイト運営
この記事へのコメント
「このページに書いた事例」のサクラエディタをホストしているのはsourceforge.netであって、sourceforge.jpじゃないですよ。
sourceforge.jpも昔は同じような状態だった事がありましたが、その時に聞いたら対策は考えているといってましたし、最近はほぼ出ない(見た記憶が無い)ので効果は出ていると思います。
Posted by いわもとこういち at 2015年04月28日 10:25
ここらへんは、Twitter上などで聞かれる、多くの方の実感とのギャップを見てみないといけないでしょう。
現実に、多くの方が、悪質ダウンロード広告に囲まれている状況があるので。

少し調べてみましたが、サクラエディタが置いてあるのは確かに.jp側ですが、紹介ページが.net側に置かれており、そこから貼られているリンクも.net側になっている現実があるようです。

これが、多くのユーザーが見ている現実の側、ということになるのかと思います。

(もちろん、一番の原因は、souceforgeでもなく公開者でもなく、悪質誘導広告を配信する悪徳企業と、現状改善の動きが見えてこないGoogle側ということに変わりはないです)
Posted by Ayacy at 2015年04月28日 12:25
フリーソフトのGIMPが撤退した時は話題になりましたよね?
http://slashdot.jp/story/13/11/07/0551205/
Posted by sf.net at 2015年04月28日 20:58
嫌気がさしての撤退者もいたとは、なかなか象徴的な事件ですね。
Posted by ayacy at 2015年04月28日 21:02
> 少し調べてみましたが、サクラエディタが置いてあるのは確かに.jp側ですが

違います。
サクラエディタの公式サイトもプロジェクトページもダウンロードページもすべてsourceforge.netに有ります。
また本文にあるスクリーンショットも見た感じsourceforge.netの物ですよね。
つまり本文にはsourceforge.jpでの状況がまったく無いわけです。
それなのに「このページに書いた事例のように、追いついていないように思われます。」と書くのは違うんじゃないのかという話です。
Posted by いわもとこういち at 2015年04月28日 21:54
昼休みに大急ぎで探した際、てっきり、これがメインのページなのだと勘違いしておりました。
http://sourceforge.jp/projects/sfnet_sakura-editor/

本来のメインのページは、.net側にある方が正解なのですね。

もう少し調べさせて下さい。
Posted by Ayacy at 2015年04月28日 22:04
そのページはsourceforge.netのミラーのページですね。ダウンロードページもあってそこからダウンロードできますが、そこではダウンロードリンクを装った悪質な広告は見かけないので、sourceforge.jp側での対応は効果を上げているんだと思います。
Posted by いわもとこういち at 2015年04月28日 22:26
今までの話と、Twitter上で見つけた話を総合すると、次のようになるでしょうか。

・sourceforge.netとsourceforge.jpがある(他にも、各国語のサイトがあるが省略)
・sourceforge.netの管理者は北米の人なので、北米の悪質広告が見えていて、北米の悪質広告をがんばってブロックしている。
・sourceforge.jpの管理者は日本の人なので、日本の悪質広告が見えていて、日本語の悪質広告をがんばってブロックしている。
・サクラエディタ等はsourceforge.netに置かれている。.jpにもミラーはあるが、メインページは.net側であり、検索して引っかかるのも.net側。
・sourceforge.netの管理者は北米の人なので、日本語の悪質広告は見えていない。よって、ブロックされていない。
・サクラエディタをダウンロードしたがる人は日本人で、メインページのある.net側に行くのだが、そこにはブロックされていない日本語の悪質広告が溢れている。
・そのため、.net側管理者、.jp側の管理者の苦労の甲斐無く、一般の日本人には、sourceforgeが悪質広告まみれにみえてしまう状況が生じてしまった。

Posted by Ayacy at 2015年04月28日 22:38
違法コピーはともかく、広告ブロックは悪質なフリーライドではありません。

というか、広告というのは従来から、見るも見ないも自由な存在です。テレビだって、今やほとんどの録画機器にCMスキップ機能が搭載されていますしね。

今日のSIM利用者ならわかるでしょうが、パケット料金はただじゃありません。「不要な広告を表示する」という処理は「パケットを増やすだけ」なので、利用者にとっても、通信事業者にとっても、環境にとっても害でしかありません。よって、そんなものは表示しないに限ります。「サイト管理者を除け者にして万事解決」なのです。

「それはちょっと、違うと思います。」と書かれていますが、そもそもの間違いは、Google Adなどのお手軽な広告を採用していることです。お手軽に表示できるんだから利用者側もお手軽にブロックできるに決まってます。本気で広告収入を得たいなら、商品の宣伝記事を書くなり、関連記事の中で紹介するなりして、そこから広告料を得るのが正道なのです。

言うまでもありませんが、広告というのは、ただ漫然と流せばいいというものではありません。きちんとした目的を持ち、対象とする人々に選んでもらうような工夫がなければ、広告は広告たりえません。広告たりえない広告というのは、要するにごみです。

正道を選ばず、ごみを垂れ流し、利用者にパケット料を負担させていれば、そりゃブロックされて当然です。ブロックする利用者が悪質なのではなく、そんなごみを押し付けてくる人間こそが悪質なのです。
Posted by 本題とはあまり関係のない部分へのコメント at 2015年08月14日 11:29
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