2016年04月25日

いじくるつくーるの空回り・・・休止に至るきっかけは何だったか

いじくるつくーるのことを思い出してみることにします。開発休止にいたる原因って、なんだったのかな、と。

rnsf7nogazou.png

いじくるつくーるは、作者の大学4年の卒業研究で、社会人になって忙しくなることを考え、機能を追加しやすくするためにスクリプトによる構成を採用しました。
そして実際、その意図通りに、機能の追加は大変しやすくなったと思います。

そして、ユーザー要望をどんどん取り入れていきました。
大学4年〜社会人になってしばらくは、Windows XP時代が長く続きましたので、動作試験を行わなければならない環境が増えていくこともありませんでした。

取り入れられた機能の中には、ほとんど使われない機能もあったかと思います。
レジストリカスタマイズツールのみならず、ツールというものはユーザーがPCを使いやすくするために存在するものですが、本ツールの場合、例えばUACを(ユーザーにとって)使いづらくする方向へカスタマイズするための機能を付加することもありました。



ユーザー要望によるものではありました。要望しているご本人もネタのような気分だったのですが、僕自身もそうやって機能を増やしていくのが楽しかったこともあり、レジストリ変更の中でそういったことが実現できるならば面白い・・・ということで、追加していきました。
そうした機能追加がネット上のニュースや巨大掲示板で話題になることもあり、機能追加の速度は加速していったと思います。

ただ、フリーソフトの本質を考えた場合、それは何のための機能だったのか。
ただの機能追加のための機能追加になってはいなかったか?

フリーソフトを公開することの意義って、「(作者自身が)便利になるために、良い物を作ったんで、ついでに公開するよ。良かったら使ってみてよ」くらいの気軽なところに原点があるかと思っています。

しかし、作者の利便性本位、あるいはユーザーの利便性本位であるはずのところを忘れ、ただただ機能追加のための機能追加をし続けてしまった、設定項目の化け物と化してしまった いじくるつくーるは、最終的に、メンテ不能な化け物と化してしまったのだと思います。

Windows 8で、スタートボタンが消滅したり、ストアアプリが登場したりと、OSに大きな変化が加わっていきます。
Windows 10では、時代の求めに応じて、非常に高頻度でOSが進化していくようになりました。

いじくるつくーるのような設定項目の化け物にとって、OSの進化は大敵です。
残念ながら、新しいOSに対する動作検証がおぼつかなくなってしまい、時代に付いていけなくなりました。
時代に取り残される形になりました。

足を引っ張っているのは、ほとんどは、ユーザーの利便性とは無関係に機能追加され続けた設定項目群です。
いじくるつくーるはスリムになる必要がありましたが、もはや、1000を超える項目群のどこをどうスリムにしていったら良いか、わかりません。

そうしている間にも、機能追加要望だったり、いじくるつくーる自身への改善要望は届きます。
かつてより依頼頻度は減ったとは言え、届くときは届きます。

こうして、いじくるつくーるは開発休止するしかなくなりました。

スマートデバイスの高速進化に促される形で、Windowsが高速進化する時代。
機能追加に次ぐ機能追加で肥大化してしまい、身動きの取れなくなった、いじくるつくーる。
こうして時代に着いていけなくなったことが、休止に至るきっかけになりました。


posted by ayacy at 00:51 | Comment(4) | TrackBack(0) | フリーソフト
この記事へのコメント
遅ながら開発休止を知りました。お疲れ様です。
私は今大学生ですが、中学/高校時代このツールに触れてWindowsにこんな機能があるんだ!と感動したものです。
私にとっては、その滅多に使わないような項目群がこのツールを好きになったキッカケでした。

互換性を維持しながらツールを開発するのは困難かもしれませんが、
(持続的な動作確認を放棄した)レジストリ項目をまとめるWebページを作るだけなら楽かなー…って思ってみたりします。
[確認2016/07/07]HKCU…
 (dword)○○○を変更する
 1…xxx
 2…yyy
のような形で。更新毎の確認はせず、歴史を記録するような形にするなどすれば簡単かなと。
…なんて適当なこと言いましたが、無理はなさらないで下さい。もし、やる気と時間があれば、で構いません。あまり気負いなさらぬよう。

―また何時か、面白いレジストリカスタマイズに出会えることを祈って。
Posted by undefined at 2016年05月17日 21:20
ありがとうございます。
ちなみに、どういう値を入れたら何が起きるかというのはまとめられていないのですが、本ツールの各機能がどのレジストリキーのどの値をいじっていたのかについては、Web版ヘルプにまとめられています。

http://www.inasoft.org/webhelp/rnsf7dlg/

よろしかったら、ご参考までに。

現在、作者が使っていた数機能だけに絞り込んだLite版の「いじくるLite」も公開中です。
Posted by Ayacy at 2016年05月17日 21:36
もう一つ、2002年ごろの情報となるのでだいぶ古くなってしまいますが、当時(Rnsfシリーズとしては全盛期)のバージョンで編集可能となっていた項目に関する詳細な説明が、「いじくるつくーる」のヘルプ内のドキュメントライブラリに収められています。

http://www.inasoft.org/webhelp/rnsf7/HLP000122.html

併せてご参考にしていただければと思います。
Posted by Ayacy at 2016年05月17日 22:08
返信ありがとうございます。

>Web版ヘルプ…
そんなページがあったんですね。
また今度暇な時にゆっくり確認してみます。

>「いじくるLite」も公開中…
先日ダウンロードさせて頂きました。特に使用頻度の高そうな部分が抜粋されており、新しい方向性でこれはまた別の良さがありますね。

ともかく、無償でこれまで丁寧な開発、サポートを続けて来られた事は本当に素晴らしいと思っています。私ならきっと出来ません。長年お疲れ様でした。
Posted by undefined at 2016年05月18日 17:26

この記事へのトラックバック