2019年05月26日

トレンドマイクロ社には、あまり軽々に「確認」という言葉を使って欲しくないです

先週、トレンドマイクロ社が、ハッキングを受けてソースコードが流出したのではないかというSNS上の噂話を受けて、「『ソースコードや顧客情報の漏洩は確認していません』という発表をした」という報道がありました。

この「確認していません」というようなフレーズは、最近の政治家や官僚の詭弁な国会答弁でも見られるような感じがして、あまり好きな表現ではありません。「確認をしていないだけで、実際には漏洩していたけど見て見ぬ振りをしている」というニュアンスを残してしまうからです。

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「確認されていません」ならともかく「確認していません」だと、確認のための行動を一切起こしていないとも取れます。
プログラムデバッグ情報が漏洩したことについては「確認行動を起こして漏洩していたことに気づいた」けど、ソースコードの漏洩については「確認行動すら起こしていない(から気づくわけがない)」というように取れます。
いかにも、政治家的・官僚的な詭弁な国会答弁の典型例のような表現で、嫌いです。
トレンドマイクロ社も、閣僚・官僚の答弁みたいな、例の「ご飯論法」とやらで乗り切るつもりなんでしょうか?

加えて、2012年にトレンドマイクロ社がINASOFTのサイト上のファイルを誤検知した際、「オンライン詐欺に関係していることが確認されています」という、確定的なニュアンスの文言を長期間断続的に表示して冤罪被害をバラ撒いた前科があり、トレンドマイクロ社が「確認」という表現を使うと、どうしても眉をひそめてしまいます。

【補足】少し補足しますと、当時のトレンドマイクロ社による(結果的には冤罪だった)メッセージの表示文言としては、「有害なプログラムを転送するか、オンライン詐欺に関係していることが確認されています」となっていました。 しかし、当時から、トレンドマイクロ社のウイルスバスターのローカル検索を実行しても、ウイルスなどの有害プログラムは検知されていないことが知られていましたので、トレンドマイクロ社の結論としては、「オンライン詐欺に関係している」であるということが、当時の一般的な解釈とされていました。

どうも、トレンドマイクロ社は、当時「確認」という表現を誤って使ってしまって冤罪被害をもたらしたということについて、自覚がないように思えます。あるいは当時とは担当者が変わり、引継が行われていないのかもしれません。そのため、こういった、慎重さに欠ける文言を使っての発表になってしまったのかもしれません。

あの時だって、どんな根拠で、私のことを「オンライン詐欺に関係していることが"確認"されています」などと言ったのでしょう? どれほどの重さで「確認」という言葉を使っていたのでしょう? その重みでどれだけの人が私のソフトから離れて行ったのでしょう?

「確認」という言葉に対する感覚が、あまりに軽々しいです。

トレンドマイクロ社には、今一度、自らが過去に誤って用いた「確認」という言葉の重さと、昨今における他者に与えるニュアンスについて考えなおしてもらいたいです。
posted by ayacy at 00:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | インターネット
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